新作とキャンペーンのおしらせ。
ほんとうに出しました。本日夕方からキャンペーンで0円だよ。表題作についてはにわとりが日課で卵を産むとき、だちょうサイズを孕んだかのような難産でした。
色々思うところがあるので最後に収録としました。
本書には、自分がやりたいことや感じたことやなんやかやがとにかくブチ籠もっております。
最初はさらっと終わらせるつもりだったのだけれど、収録作も二転三転してしまいました。
最初のプランでそのまま載っているのはケモノノファイトだけ。
表題作の円盤対猫はかなりとっちらかっている。sentenceとfragmentをテーマにしてとっちらかりを誤魔化そうかとも思ったし、綺麗に全体を整えようかとも思ったけれどやめた。ちょっと書いては中断し…を繰り返した書いた時々の気分のライブ感を残したかった。色々と無茶苦茶な部分はわざとです。書いている内容の出鱈目な部分もわざとです。
基本的に私の書いている物は、もちろん感覚的に書いているのだけれど最終的にはすべて作為のかたまりです。誤字脱字事実誤認はミスです。あきらかにおかしい事実誤認はわざとです。
まんがだと出鱈目もギャグとして受け止められるのに、文芸だとこうやって注釈を付けておかないと怒る人が居る。本当は後書きに書きたかったけれど、言い訳がましいのでここに書く。充分言い訳がましいですね。
さて円盤対猫、これはSFかくあるべしと、思うところをぶち込んでいる。
この場合のSFとはハードSF小説では無く、アニメなどのすこしゆるめのSFです。
設定の壮大さ、キャラのわかりやすさ、物語の拡張性、サイドストーリーの創作性、難解っぽさ(≒難解さ)などがSFには欲しいし、ヒットしたSF作品にはこれに加えて「名言」がある。だが本作に名言はない。だって猫が主役だから会話が無い…。
人称が切り替わったり地の文だと思ったら会話であったりはわざとである。
この小説はこれから自分がやりたいことの雛形的な側面もある。
途中で言葉遊びが混じる部分はその実験。
そう、こんなことをやっていきたいんだ!という実験ノートなんだよ。実験ノートとか言うとまた嫌みを書かれそうだ。
以前「所詮自己満足」と書いたら、即座に「自己満足を堂々と標榜するばかがいる」と書かれていた。
自己満足で何が悪い。
私の自己満足はショーになります!
メイビー。
さて、今年はまんがばかりでした。それもあって小説は一年ぶりです。本書にはまんがやスタンプの広告を混ぜなかった。当初予定していた口絵も書いたけれど混ぜなかった。円盤対猫サイズ比較メカデザイン表とか作ったけれどやめた。
小説の本懐は描かれないことにある。説明しないことで描写すること。
そこを絵で示してしまうと、想像の幅が狭まるのだ。これは、併録したゾンビ小説で試してみたところ思いがけず気に入ったので、本書全体に適用することにした。マンガやスタンプの広告もキャラの姿を連想させる助けになるしね。
だったら表紙はどうなんだ?って話ですが、これは夏に出たアンソロジーと同じ「描いたヤツ、本文読まずに描いただろう?」というギャグなんでいいんだよ。アンソロジーの表紙はギャグでした!なんて書くと怒られそうだ…。ははは。